左の文字をご覧になったことがありますか?
この字は医学、医薬、医療などで使われている「医」の文字のおおもとの文字です。
今は簡単な「医」という字も、昔はこんなに難しい字だったんですね。
昔の文字には形に意味があることをご存知ですか?
この複雑な文字にももちろん、意味があります。
左下の文字をご覧ください。
左上の文字はこのように別れているのです。
簡単に説明すると、メスなどを用いた外科療法、針・マッサージ等を用いた物理療法、薬草・食物・薬を用いた薬物療法、それに人格的・精神的な係りを加えた行為、という意味があるのです。
つまりは今現在の「医」という文字が意味するところの、「西洋医学」以外の行為も、昔の「医」の文字には含まれていたということになります。
それでは、医療行為の全てのおおもととなる「医」の本来の意味について、各部位に分けて詳しく解説していきたいと思います。
1.「医」
医の文字の中の【矢】は弓矢と槍の「矢」をあらわし、とがったやじりの部分がメスの意味を持ち、医の文字の矢を囲う【匚】は箱をあらわし、メスを入れる箱の意味を持つ。
医の文字は現在の外科療法をあらわします。
2.「殳」
殳の文字の中の「几」は釣り針をあらわし針の意味をもつ。
古代は縫針よりも釣り針が裂きに考案された。
殳の文字の中の「又」は手をあらわす。
“【几】の針を手に持ち”という意味の鍼灸療法と手当て療法(マッサージ等)をあわらし、殳の文字は現在の物理療法(東洋医学の分野に近い療法)をあらわします。
3.「酉」
酉の文字は薬ツボ又は酒の意味を持つ。
古代は酒を薬と用いていた。
酉の文字は現在の薬物療法(漢方療法、食事療法など)をあらわしています。
4.「巫」
巫の文字の中の【工】は「相反する二者の合体」や「相反する二者の合体連動」又は「相反する二者の合体連動装置」をいう。
歯車(ギヤ―)とは二者が噛み合った車をいい、二者の合体運動である。
巫の文字の中の【人】は人→召→詔となり、詔(みことのり)の意味を持つ。
古代では唯一絶対のものが存在し、人々はそれを疑うことなく信仰した。
その結果として精神面を正しく導かれ強化され、人格的にも高く形成されるようになった。
詔とは現在では、「天皇の言葉」などの意味で使われていますが、正しくは「これしかない唯一絶対のおしえ」(太法図)の意味を持っています。
5.「」
の文字のは手をあらわし、であるから両手を合わせるしぐさをあらわし、拝受するとか、合掌の意味を持ち、詔を持授する、詔に合掌するの意味です。
医療行為の全てのおおもととなる「医」の本来の意味について、まずは理解していただけましたでしょうか。
この文字は右のように 2つに分けられます。 |
左の文字は「身体」を表します。
この文字からほかの3つの部位が取れ、現在の「医」になりました。
左の文字は「心」を表します。
人格的・精神的な面と言えるでしょう。
この部分は、本来のもとの字から、先に取れていきました。
つまりは、現在の「医」は、メスを用いた外科療法の意味のみが残ってしまったということでしょう。
言い換えれば、針・マッサージなどを用いた物理療法や、薬草・食物・薬を用いた薬物療法は、東洋医学や、民間の間で継承されていったということでしょう。
しかし、上の表のように2つの部分は、本来意味を持っていたものであり、それぞれの部位のみでは、病に対処できる割合は、よくても50パーセントとお考えください。
この2つの文字をうまく噛み合わせ二者の合体によって初めて100パーセントに近い対処ができることになるのです。